「愛のむきだし」ベルリン２冠…１５日に渋谷で凱旋イベント

第５９回ベルリン国際映画祭で１３日、日本から出品の園子温（その・しおん）監督（４７）の「愛のむきだし」が、革新的なテーマを創造的手法で描いた作品に贈られる「カリガリ賞」と「国際批評家連盟賞」をダブル受賞した。

　両賞は映画祭事務局とは異なる組織が運営する賞で、カリガリ賞は若手監督の登竜門であるフォーラム部門の４９作品から選考。同連盟賞は外部組織による賞では権威あるものとして知られる。

　「愛の―」は父親の神父にざんげするため女性を盗撮する青年と、その青年の女装姿に恋するヒロインとの奇妙な恋愛関係に、カルト教団が絡むストーリーで上映時間は３時間５７分の超大作だ。

　６～９日に現地での舞台あいさつに臨んだ園監督は日本で吉報を受け「この映画祭でこのような賞を受賞するのは夢でしたので本当にうれしい」とコメント。１５日に東京・渋谷ユーロスペースで凱旋トークショーに出席し、喜びを語る。

　青年役は人気ユニットＡＡＡ（トリプルエー）のメーンボーカル・西島隆弘（２２）。映画初主演の西島は「次回は役者としても技量を評価されるように励み、園監督らに恩返ししたい」と話した。満島ひかり（２３）、安藤サクラ（２２）、渡部篤郎（４０）らの演技派が共演している。

　最優秀賞の「金熊賞」を競うコンペティション部門は１４日（日本時間１５日）に発表。日本作品は出品されていない。

参照元：スポーツ報知