三谷幸喜さん、ニューマンさん遺作映画でナレーション！

脚本家の三谷幸喜さん（４７）が米英合作のドキュメンタリー映画「ミーアキャット」（ジェームズ・ハニーボーン監督、来年１月１０日公開）で初の映画ナレーションを務めることが３０日、分かった。アフリカの砂漠に生きる小動物のドラマを追う同作は、９月に亡くなった米俳優ポール・ニューマンさん（享年８３歳）の遺作。英語版で名優が担当したナレーションを、当代随一の人気脚本家が継承する。

　脚本家、演出家、映画監督、エッセイストとさまざまな顔を見せ、独特のユーモアセンスでファンを楽しませてきた三谷さんが「声」を使って新しい仕事に挑戦する。

　同映画は「ディープ・ブルー」「アース」などを製作した英ＢＢＣの新作ドキュメンタリー。アフリカの砂漠に生息する体長３０センチの哺乳（ほにゅう）類「ミーアキャット」の生態を追う。後ろ足で直立不動になる姿が有名な小さい命が大自然の中を生き抜いていく姿を、最新鋭の技術を駆使して７か月間かけて撮影した。

　配給会社のギャガ・コミュニケーションズは、ドラマ「やっぱり猫が好き」のイメージから「動物愛を持っていそうで、発音が明確で、老若男女問わずに伝わりやすい声質が家族向けの本作に向いていると、白羽の矢を立てた。

　今年７月、三谷さんは米国のコメディードラマ「アイ・ラブ・ルーシー」シリーズのＤＶＤで初の声優を務めた際に「書く仕事より向いてる」と自信を見せただけに、ナレーションの語り口も期待出来そうだ。

　三谷さんは「過酷な大自然の中を、先祖から受け継いだ知恵と勇気で生き抜いていくミーアキャットたち。どんなアクション映画よりもエキサイティングで、どんな人間ドラマよりも感動的。生きることの素晴らしさを、彼らから教えられた気がします」と話している。

　年末年始の封切りを予定する米国では、９月２６日に亡くなったニューマンさんがナレーションを担当。俳優業は引退していたが、自然保護活動を勧めている立場から快諾し、遺作となった。

　くしくも日米は公開時期が重なる。全米の劇場にニューマンさんの最後の声が駆け巡るころ、日本の映画館には三谷さんの声が響き渡る。

参照元：スポーツ報知