前作に勝つ！「ゲゲゲの鬼太郎」５０か国超え宣言

人気ユニット・ＷａＴのウエンツ瑛士（２２）が主演する映画「ゲゲゲの鬼太郎　千年呪い歌」（本木克英監督、１２日公開）の完成披露試写会が１日、東京・代々木第２体育館で行われた。国民的人気漫画の実写版第２弾で、昨年公開の前作は世界４２か国で配給予定だが、配給の松竹は「前作を超えたい」と世界５０か国超えを宣言。スイス・ロカルノ映画祭への出品を視野に入れていることも明らかになった。

　「できあがったぞ～！」―。ウエンツが腹の底から声を絞り出すと、１５００人のファンも割れんばかりの拍手で応じた。公開までわずか１１日。膨大なＣＧ編集作業を経て、なんとか公開に間に合った。豪華共演者をはじめ、何百人ものスタッフとの共同作業を振り返り「楽しくないわけがない」と自ら太鼓判を押した。

　水木しげるさん原作の国民的人気漫画の実写映画化第２弾。昨年４月公開の第１弾は興業収入２３億円のヒットを記録した。ジャパニーズ・コミックを代表するヒーローの作品とあって、海外の映画関係者も強い関心。この日までにアメリカ、ドイツ、香港など世界４２か国が配給権を獲得。配給の松竹によると特に海外で人気の北野武監督作品に負けず劣らずの数だという。

　新作にも早くも海外が強い興味を抱いており、すでに３か国での公開が決定。松竹は「前作を超えたい」と鼻息荒く、５０か国を超える配給を目指している。海外映画祭への参加にも意欲を見せており、８月のスイス・ロカルノ映画祭を視野に入れているという。

　もちろん、国内で前作の興収を超えるのが第一目標。期待を証明するかのようにこの日の試写会は１５００席に対し３万５０００通を超える応募があった。

　前作は原作のエピソードをもとに製作されたが、今回はオリジナルストーリーを展開。鬼太郎の出生の秘密や、「なぜ人間を助けるのか」と究極の命題に苦悩するなど、等身大の姿が前面に。ウエンツも「別物っていうぐらい、役を一から作り直した」と振り返った。

　公開から１週間後の１９日には最大のライバルとなりそうな宮崎アニメ「崖の上のポニョ」が公開。鬼太郎は“１週間の利”を生かしスタートダッシュをみせられるか。

参照元：スポーツ報知