新庄スマイルで障害に苦しむカンボジアの子供たちへ幸せ運んだ

元プロ野球・日本ハムの新庄剛志さん（３５）がこのほど、日テレ系「２４時間テレビ３０　愛は地球を救う」（１８日・後６時半）の企画でカンボジアを訪れた。新庄は「笑顔」をキーワードに、同地で２０年にわたって起こったベトナム戦争、内戦の影響でさまざまな障害を持った子供たちと交流。痛ましい現実を目の当たりにしながらも、野球を通じて手術に臨む子供たちを励ますなど、「『人を笑顔にさせる大切さ』を伝えたい」と訴えかけた。

　野球ファンをとりこにした新庄スマイルが、カンボジアの子供たちに幸せを運んだ。サプライズとして起用された新庄さんが、「一番出たかった番組」の２４時間テレビで挑んだのは「笑顔と希望を取り戻せ　新庄剛志とカンボジアの子供たち」。障害に苦しむ子供たちを救うことだ。

　カンボジアでは枯れ葉剤の影響とみられる、発語や飲食、呼吸すらままならない口唇口蓋裂（こうしんこうがいれつ）、指がくっついて生まれてくる多合指症の子供が多くいる。そんな子供たちを助けようと、１６か国１６００人の医師たちがボランティアとして活動する国際ＮＧＯによって２０年前から「スマイル作戦」が展開されている。

　新庄さんはテレビなどでこの活動を知り、今回、２４時間テレビというきっかけを得て同地を訪問。「一人でも多くの笑顔を見て帰れたらいいかなと」痛ましい現実を目の当たりにしながらも、障害を抱えるたくさんの子供たちと触れ合った。

　訪問の１週間前からテレビやラジオで手術を無料で行うと呼びかけると、集まった子供を連れた家族は２００人以上。新庄さんは一人一人に声をかけた。手術を前に不安がる子供たちばかりだが、新庄さんはその前でおもちゃのバットを手に、ホームランを連発。子供たちは大はしゃぎ。心を閉ざし、一人だけ仲間に入れなかったことで新庄さんが気にかけていたペカダイ君（８つ）にも笑顔がこぼれ、野球になじみの薄いカンボジアでも、ボールとバットで子供たちに笑顔を取り戻させた。５日間（７月２９日～８月２日）の滞在を終えた新庄さんは「イメージと違ってすごく活気のある国。カンボジアという国に出合えて、自分の今の環境がどれだけ幸せかをすごく感じた」と、貴重な体験を口にした。

参照元：スポーツ報知