清志郎、復活の序曲…ジョン・レノン・スーパー・ライブ

昨年７月から喉頭（こうとう）がんの治療のため活動を休止していたロック歌手の忌野清志郎（５６）が８日、東京・北の丸公園の日本武道館で行われた「ジョン・レノン　スーパー・ライブ」に出演し、本格復帰した。エネルギッシュな歌声を響かせると、「ご機嫌だぜ、ベイベー！」と清志郎節も全開。「僕にとって再生、復活の第一歩です」と来年２月１０日の同所での単独ライブ「完全復活祭」に向け、気勢を上げていた。

　「完全復活～、忌野清志郎！」オープニングメドレーで奥田民生（４２）に呼び込まれた５６歳の“ロックおやじ”は、黄金のマントを翻し、ステージに参上した。

　オレンジ色のスーツに黄緑のシャツ、靴とおなじみのド派手な衣装。髪は逆立ち、奇抜なメークも全開で、ビートルズの名曲「ドント・レット・ミー・ダウン」を熱唱し「イエーイって、言えーい。ご機嫌だぜ、ベイベー！」。独特の言い回しも健在だった。

　昨夏、歌手の命であるのどを病魔に侵された。医師からは声帯摘出も促されたが、手術を回避。化学療法による闘病中は、趣味のサイクリングで体力回復に務め、友人のライブにゲスト出演するなど、のどもリハビリ。「早くよくなって、また一緒にステージに立ちましょう」。病床ではジョンの妻オノ・ヨーコさん（７４）からの手紙にも励まされた。

　今年７回目を迎え、初めてジョンの命日に開催されたチャリティー公演に２年ぶりに参加。吉井和哉（４１）、樹木希林（６４）ら１４組の大トリで再登板し「ここに帰ってきたぜ」と「マザー」「ア・ハード・デイズ・ナイト」など計３曲を披露。１万２０００人は「お帰り」「待ってたぞ」とスタンディングオベーションで迎え、清志郎はコード付きマイクをブンブン振り回し、ギターの盟友・仲井戸麗市（５７）らバンドメンバーと万歳で応えた。

　フィナーレでは出演者全員で「イマジン」を歌い上げ、復活の序章を飾った清志郎。ヨーコさんともステージ上で抱擁し「僕にとって再生、復活の第一歩です」。見据えた先は来年２月１０日。再び聖地で行う単独ライブでの完全復活に向け、高らかにのろしを上げた。

参照元：スポーツ報知