竹野内「台本以上」に充実感…６年ぶり主演映画「あの空―」

米の児童文学を原作にした映画「あの空をおぼえてる」（０８年４月２６日公開、冨樫森監督）が２日、岐阜県内でクランクインし、主演の竹野内豊（３６）、水野美紀（３３）らが撮影に臨んだ。６年ぶりの映画出演となる竹野内は「台本以上のものが撮れてるんじゃないかな」と撮影の充実感をうかがわせ、「やっぱりたくさん（映画を）やっていきたい」と、今後の積極的な映画出演にも意欲を見せた。

　６年ぶりの映画撮影にも気負いはなかった。この日、自然に囲まれた岐阜の山あいに建つ民家を借り切っての撮影に臨んだ竹野内は、幸せな家族のひとときを描いた１コマを自然体で演じてみせ「台本を読んだときの印象より、撮影してるときの瞬間瞬間でいいものが出来てると思う。台本以上のものが撮れてる」と、落ち着いた表情で充実感をにじませた。

　竹野内にとって今作は２００１年に公開された「冷静と情熱のあいだ」（中江功監督）以来、６年ぶり映画主演。２本目の出演作「あの空―」は、０３年に日本でも刊行された米作家ジャネット・リー・ケアリーによる同名小説を基に、日本の地方都市を舞台に、家族に起こった悲劇ときずなを描いた作品。竹野内は写真館を営む２人の子供の父親という役どころ。妻は水野が演じる。

　「冷静―」では日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞しながら、そこから６年間、“ブランク”があった。この間ドラマ中心の活動。「いろいろあったんですよ」と笑い飛ばたが「映画をやりたいという気持ちは強かった。こういう作品に出会えてよかった」と、巡ってきた機会に感謝した。

　父親役を演じるのも０６年１０～１２月に放送されたテレビ朝日系ドラマ「家族―妻の不在・夫の存在」以来、２度目。「家族というものにすごく興味がわいてきた時期。今こそやりたい役」

　ドラマとの違いには「映画はじっくり時間をかけて撮影するので、違う」。公開は俳優デビュー１５年目の節目に突入する０８年４月２６日。今後の映画出演についても「やっぱりたくさんやっていきたい」と積極的なだけに、今作を機に映画出演が続くことも十分ありそうだ。

　◆冨樫森監督は沢尻に苦笑い　冨樫森監督（４７）は、今回が７作目のメガホン。０６年に公開された前作「天使の卵」では沢尻エリカ（２１）も出演。撮影現場のときのことを「フランクでいい印象がある」と振り返ったが、問題となった不機嫌舞台あいさつはテレビで見たそうで「公開初日にあんなことを言われちゃうとたまらないよね。映画を見たくなくなっちゃうよ」と、さすがに苦笑いを浮かべていた。

参照元：スポーツ報知