「黒部の太陽」ドラマ化 裕次郎さんの封印解かれた…３９年ぶりフジが動いた

故・石原裕次郎さん（１９８７年死去、享年５２歳）の代表作「黒部の太陽」が、３９年ぶりのテレビドラマ化に向けて制作が検討されていることが１７日、分かった。この日は裕次郎さんの２２回目の命日で、神奈川・鶴見の総持寺で法要が営まれ、裕次郎さんの妻・まき子さん（７４）、舘ひろし（５８）ら軍団の面々が墓参り。来年の二十三回忌法要が、大規模に行う法要としては最後となることも明らかにした。

　来年迎える最後の“大法要”を前にビッグプロジェクトが明らかになった。石原プロモーションの小林正彦専務は「来年にかけて『黒部―』をドラマで放送するんじゃないか？」と、フジテレビがドラマ化に向け動いていることを明言した。

　現段階ではまだ具現化していないようだが、ドラマ化が実現すれば１９６９年以来。「黒部―」は１９６８年に劇場公開。十七回忌法要のときに１度、１時間短縮バージョンが上映されたものの、映画版は「スクリーンで見てほしい」という裕次郎さんの願いもあり、テレビ放送、ビデオなどの商品化もされていない幻の名作だ。

　すでに今年１０月には中村獅童（３５）の主演で、舞台として上演されることが決定。小林専務は５月に行われた製作発表会見の席上でも、４０年ぶりの映画完全版の再上映を明言。裕次郎さんが亡くなってから四半世紀近い時を経て、少しずつ“封印”がひもとかれつつある。

　また来年の二十三回忌法要が、裕次郎さんの眠る総持寺で開催されることが濃厚となった。十三回忌も同所に１３万５０００人が集まる空前の規模で行われたが、警察が出動するなど大混乱を招いた苦いものとなった。そのため十七回忌は都内のホテルに場所を移して行われた。二十三回忌は全国行脚法要など“ウルトラＣ”のプランも持ち上がったが、最後は原点回帰で総持寺での開催を目指し、これから地元自治体との交渉に臨むという。

　十七回忌では総額５億円の超ド級の法要となった。来年も「金庫をオープンして頑張る」と、小林専務は大盤振る舞いを約束。目の飛び出るような企画が待ち受けているはずだ。

　◆おはぎ足りない　墓前ファン３００人　○…この日、法要に訪れたファンのために石原プロの“名物”のおはぎが約１００個用意されたが、墓前にはそれを上回る３００人のファンが詰めかけた。「裕次郎さんが偉大だったと改めて感じております」と舘。命日には毎年のように雨が舞うが、この日は珍しく曇り空。代わりに今年一番の猛暑日となり、まき子夫人は「雨が一滴も降らないという、違う意味で素晴らしい日になった。ゆうさんも本当に喜んでいると思う」と笑顔で話した。

参照元：スポーツ報知