エイベックス・松浦社長、小室容疑者の再起「切に願う」

詐欺容疑で逮捕された音楽プロデューサー・小室哲哉容疑者（４９）について、エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人社長（４４）が７日、都内で開いた中間決算の発表会見で心情を語った。１９９０年代に二人三脚で同社の成長を支えただけに「悲しいとかつらいとか、単純な言葉で表現できない」と複雑な表情。「有り余る才能で再び活躍してくれることを切に願う」と復帰を期待した。

　ｔｒｆ、安室奈美恵、ｇｌｏｂｅ…今年４月に創立２０周年を迎えたエイベックスには小室容疑者がプロデュースする“小室ファミリー”のアーティストが数多く所属。１９９０年代の同社の急成長に欠かせない存在だった。当時専務だった松浦氏は、小室容疑者との二人三脚で屋台骨をつくってきた。それだけに「悲しいとかつらいとか、単純な言葉では表現できない」と、今回の逮捕に胸中は複雑だ。

　出会いは１６年前、Ｊ―ＰＯＰとダンスミュージックを融合したユニットを確立しようと意気投合。同社第１号アーティストでもある「ｔｒｆ」はＴｅｔｓｕｙａ―Ｋｏｍｕｒｏ　Ｒａｖｅ　Ｆａｃｔｏｒｙを略した名だ。「毎日のように熱く語り合いながら制作をしてきた思いが非常にあります」と当時を懐かしむように振り返った。

　松浦氏は、自らＭＡＸ松浦としてプロデューサーとしても活躍、浜崎あゆみらを輩出しているが、先だってメガヒットを連発した小室氏の手法を大きな参考にした。「ヒットをつくるとはどういうことなのか、ブームを演出していくとはどういうことなのか、日々学びながら、教えていただきながら過ごしてきた経験は、私にとってもエイベックスにとっても非常に意義・意味のあることだったと思う」。８８年に創業したエイベックスは、９９年には東証１部に上場した。

　小室容疑者の音楽センスを最も間近で感じてきた松浦氏だけに「遺憾だが、近い将来音楽制作に復帰して、有り余る才能で再び活躍してくれることを今、切に願う」と再起を期待していた。

　同社は小室容疑者がメンバーのｇｌｏｂｅの新曲発売中止について、１０００万円台前半の影響があるとした。

参照元：スポーツ報知