カンニング・竹山“ハゲ・デブ・オヤジ”で映画初主演

お笑い芸人のカンニング竹山（３７）が映画初主演することが１２日、分かった。「キサラギ」で０７年度のブルーリボン賞で作品賞を獲得した佐藤祐市監督（４５）の新作「守護天使」（０９年公開）で、女子高生に恋をしたハゲでデブの中年男を演じる。寺島しのぶ（３５）と夫婦役の竹山は、初の大役に「人生に１回あるかないかだと思う。カンニング竹山としてどれぐらいできるのか」と役者としての可能性にも挑むつもりだ。

　カンニング竹山が、ハゲでデブのイケてない中年男というピッタリ？の役どころで映画主演に抜てきされた。

　「守護天使」は、そんなダメサラリーマンが通勤途中に一目ぼれした清楚（せいそ）な女子高生を世の中にはびこる悪から守ろうと悪戦苦闘し、妻との恋を取り戻すという物語。お笑い色たっぷりとはいえ前作「キサラギ」で巧みな演出力を発揮した佐藤監督の新作だけに、今回もクオリティーの高さは十分に期待できる。

　実力派ぞろいの共演陣にも注目が集まる。妻役には寺島しのぶ、悪友には佐々木蔵之介（４０）。さらには大杉漣（５６）、佐野史郎（５３）と、竹山の脇にはもったいないほどの面々がならび「これで（初主演の話が）ドッキリだったら、スタッフが相当優秀だと思いますよ」と話すほどのメンバーが顔をそろえた。

　現在、撮影は終盤を迎えている。「バラエティーも作りものの要素があるけど、違う作りもの感があって面白い」と役者の魅力も口にし、「お笑いに限界を感じていたときなので、違ったところを見せないとダメかなと思っていた」と“転職”の機会もうかがっている。

　佐藤監督は竹山の演技力について「元来、間もいいし勘もいい。やっぱりそうだった」と高く評価。「もっともっと大きくなって素晴らしい賞とかもらってほしい」と期待を寄せる。

　最近、お笑い芸人の俳優業への“台頭”がめざましいものの、竹山自身「ライバル心はない。４冊出版した本は一切、増版されず、（他の芸人に）完敗しているので」と至って気にする様子はない。「カンニング竹山としてどれくらいできるのか。でも映画の中では竹山だと思わせなくしたい。（役柄の）啓一として見てもらえるとうれしい」と真剣なまなざし。自分へのチャレンジで新境地の開拓を目指す。

　◆実生活でもカカア天下　○…寺島との夫婦関係は「上下関係あって、ある意味で奴隷ですね。この夫婦はうまくいってるとは思えない」と竹山。寺島に殴られるシーンも。竹山は実生活でも昨年３月に１０年以上交際を続けた一般人女性（年齢非公表）と結婚。殴られることはないというが「（関係は）実際と似ている」という。

参照元：スポーツ報知