北野監督、“本場”の反応「興味あるよ」…「アキレスと亀」ベネチア出品

世界で最も伝統ある映画祭「第６５回ベネチア国際映画祭」（８月２７日～９月６日）のコンペティション部門の２１作が２９日、発表された。日本からは北野武監督（６１）の「アキレスと亀」、宮崎駿監督（６７）の「崖の上のポニョ」、押井守監督（５６）の「スカイ・クロラ」が選ばれた。コンペに３作品が選ばれるのは異例中の異例。また、オダギリジョー（３１）が主演する中国・ブラジル・日本合作「ＰＬＡＳＴＩＣ　ＣＩＴＹ」なども選出。「ＨＡＮＡ―ＢＩ」（９７年）以来のグランプリとなる金獅子賞の獲得にも期待がかかる。

　ベネチアの常連・北野監督の最新作「アキレスと亀」は国内では９月２０日公開で、ベネチアでの上映が実質上の「ワールドプレミア」となる。北野監督は「自分でも結構気に入っているし、試写を見た人の反応もすごくいいので、ヨーロッパの人たちの反応が楽しみ」と期待を込めての出品だ。

　今作は監督自ら主役を務めており、世間から全く評価されない画家が、青年時代に出会った唯一の理解者と結婚。夢を追い続ける男の姿と無償の愛で夫を支える妻（樋口可南子）の姿を描く。劇中の絵も自ら手掛けた。北野監督は「才能のない画家という設定の主人公が、ヨーロッパのアーティストなんかをまねて描いた絵も出てくる。向こうはそういう画家の本場だから、どういう風に受け止めてくれるか興味があるよ」と語っている。映画祭初日の２７日に現地入りする予定だ。

参照元：スポーツ報知