寺脇康文、ファンタジー映画で単独初主演

俳優の寺脇康文（４６）が映画「悲しいボーイフレンド」（１１月先行公開、草野陽花監督）で単独初主演を務めることが３０日、分かった。サラリーマンが見ず知らずの少女に導かれ、中学時代の恋愛の思い出をたどるファンタジー作品。寺脇は水谷豊（５６）とコンビを組んだ人気シリーズ「相棒」の劇場版が今年の上半期の興収１位を記録。当たり役となった熱血刑事から一転、新境地を切り開く。

　「相棒」で警視庁特命係の熱血漢・亀山薫を演じた寺脇が、今作で切ないファンタジーに挑戦する。演じるのは３７歳独身の製薬会社の営業部課長。見ず知らずの女子中学生に強引に誘われ、神戸・三宮に帰郷し、記憶の中に封印していた中学時代の恋愛を思い出していく。

　恋愛の思い出の地を巡る過程で、寺脇の“新相棒”となる女子中学生役に寺島咲（１８）。０４年「理由」、０７年「転校生　さよならあなた」など大林宣彦監督（７０）が“イチ押し”する実力派女優。寺脇は親子ほど年の離れたこの中学生に主導権を握られ、戸惑い反発する男を繊細に演じている。

　寺脇は１９８４年、劇団「スーパー・エキセントリックシアター」（ＳＥＴ）の舞台「超絶技巧殺人事件」で俳優デビュー。ＳＥＴの盟友・岸谷五朗（４４）と９４年にユニット「地球ゴージャス」を結成し舞台やドラマ、司会など幅広く活動。００年から始まったテレビ朝日系ドラマ「相棒」は今春、映画が公開され、上半期の興収トップとなる約４２億円（映連調べ）。ドラマのシーズン７が１０月２２日にスタートし、寺脇はそこで「相棒」を“卒業”する。

　映画では水谷と主演したが単独はこれが初めて。７月２７日から約２週間、撮影に臨んだ寺脇は「スタッフ、キャストと皆で作品を作ることの楽しさを再確認でき、いろいろな意味で初心に戻れた気がします。切ないファンタジーで、若かりし頃に感じたキュンとなる気持ちを思い出させてくれる作品」とコメント。ロケ地の兵庫・西宮にオープンするＴＯＨＯシネマズ西宮で１１月下旬から先行上映され、来年２月に全国公開される。

参照元：スポーツ報知