楽太郎、ビッグ３にビックリ…歌丸＆馬風＆三枝が円楽襲名を全面支援

２０１０年３月に６代目・三遊亭円楽を襲名する三遊亭楽太郎（５８）に落語芸術協会・桂歌丸会長（７２）、落語協会・鈴々舎馬風会長（６８）、上方落語協会・桂三枝会長（６５）が全面協力することが１日、分かった。楽太郎がプロデュースする「博多・天神落語まつり」が同日、福岡・天神の福岡銀行本店大ホールなどで行われ、３会長の初のそろい踏みが実現。襲名披露口上での３会長の同時出演の可能性も高く、所属会派を超えた落語界を挙げてのビッグイベントになる。

　再来年３月に行われる三遊亭楽太郎の６代目・三遊亭円楽襲名披露に強力な援軍が誕生した。落語芸術協会・桂歌丸、落語協会・鈴々舎馬風、上方落語協会・桂三枝の３協会の会長がバックアップを約束した。

　この日は、楽太郎がプロデュースした「博多・天神落語まつり」の２日目。２年目を迎えた今年は３日間で東西の落語家３０人が出演し、１万人を動員するイベントになった。メーン会場の福岡銀行本店大ホールで「東西三会長初の揃いぶみ」として、３会長の“初競演”が実現した。

　東京には落語協会、落語芸術協会のほかに、楽太郎が所属する「円楽一門会」、立川談志（７２）を家元とする「落語立川流」の４会派がある。楽太郎は、大師匠の三遊亭円生が落語協会を脱退し「落語三遊協会」を旗揚げ。円生が亡くなったあとも、円楽一門は落語協会に復帰しなかった。

　馬風は「楽太郎は落語協会で修業している。寄席の世界で育った人間。あいつには敵がいないし、もう派閥は関係ない」と断言。過去には、他協会の襲名披露興行に出ることには締め付けがあったが、今回は「俺はそういうことはしない」と言い切った。

　一方、日テレ系演芸番組「笑点」で親交がある歌丸も「（楽太郎のお披露目の）日程を早く出せと言っているんです」と全面強力を約束した。三枝も「楽太郎さんにも頑張ってほしいですね。繁昌亭で披露目？　もちろんやってほしいですね」と大阪に生まれた定席・天満天神繁昌亭での襲名披露にＧＯサインを出した。

　現在、東京には４つの寄席（定席）があり、落語協会、落語芸術協会しか興行が打てないため、楽太郎の寄席での襲名披露には問題があるが、全国のホールを回る襲名披露は関係ない。「３会長が『口上』でそろい踏み？　あいつのことなら考えているでしょう」と歌丸が言えば、馬風も「俺らがそろったら何言うか分からないよ」と応じるなど、３会長が一堂に会する、初の襲名披露も実現しそうだ。

　◆小朝の円朝襲名実現は不可能…　○…６代目・円楽襲名には支援を約束した３会長も、タレント・泰葉（４７）が１０月２９日の会見でぶち上げた春風亭小朝（５３）の三遊亭円朝襲名には否定的だ。馬風は「１０年前にあった話。そのとき（師匠の５代目・柳家）小さん会長が『ダメだ。神様の名前だ』と言って終わった話」と断言、今後も実現が不可能と説明した。歌丸も三枝も会見で名前を出されてお願いされたが、困惑しきりだった。

参照元：スポーツ報知