池内博之、香港映画で世界進出…空手の達人役

俳優の池内博之（３１）が香港映画「葉問（ようもん）」（ウィルソン・イップ監督、１２月中国公開、日本公開未定）で海外デビューしたことが１１日、分かった。故ブルース・リーの師匠の半生を描いたカンフーアクション。日本人で唯一出演した池内は、このほど単身中国に乗り込み、アザだらけになりながらワイヤアクションにも挑戦。英語を猛特訓中で「どんどん海外の作品に出演していきたい」と積極的だ。

　池内が本場・中国のカンフーアクションで海外映画デビューを果たした。

　「葉問」は故ブルース・リーのカンフーの師匠で詠春拳（えいしゅんけん）の使い手、葉問の半生を描いた物語。実話をもとにしているが、池内が演じるのは架空の日本軍将校・三浦将軍役。空手の達人で、詠春拳も日本軍に取り込もうとするが、葉問に断られ、ラストに対決することになる。主役の葉問を演じるのは香港の人気俳優、ドニー・イェン。池内は準主役となる。

　池内の撮影は４～５月に中国・上海で行われた。オファーがあったのは撮影のわずか２週間前。今年１月から英会話学校に通い、海外のオーディションにも参加するなど、海外進出を目指していた矢先のオファーに出演を決断。マネジャーは同行せず、単身で中国に乗り込んだ。

　アクション監督はあのサモ・ハン・キンポーとあって、カンフーシーンは本格的。柔道で黒帯の実力を持つ池内だが、アクションは初挑戦。実際に拳や蹴りを当てるのがほとんどで「最初はついていくのが精いっぱい。頭で考えちゃうとだめで、体で覚えないと」。あるシーンでは４回も連続で殴られ、脳しんとうを起こした。全身あざだらけになり「マネジャーがいたらストップかかってる」と苦笑いしながら振り返るハードな現場だった。

　撮影の合間には、サンドバック相手にカンフーを特訓。言語のストレスも、習いたての英語でなんとか乗り越えた。無事に撮影を終え「なかなか経験できないっすよね。国は違うけど映画作るのは一緒」と海外への意欲を増した。１２月に中国はじめアジア各国で公開予定だが、日本での公開は未定。「ぜひ日本の方にも見てほしい」と配給を熱望している。

　◆池内　博之（いけうち・ひろゆき）１９７６年１１月２４日、茨城県生まれ。３１歳。９７年に「ドリームスタジアム」で映画デビュー。９８年にドラマ「ＧＴＯ」に出演し話題に。以後多くの映画に出演し、０６年９月公開の「１３の月」で映画初監督。身長１７８センチ、血液型Ｂ。

参照元：スポーツ報知