獅童が「レッドクリフ」初観賞「迫力すごい」

アクション大作「レッドクリフ」（ジョン・ウー監督）の歌舞伎俳優・中村獅童（３５）の出演シーンが２１日、初公開された。同作は製作費１００億円をかけ、三国志最大の決戦「赤壁の戦い」を描く。アジアでは１０日に公開され、中国では初日の歴代興行成績を塗り替える大ヒットを記録。このほど、都内で同作を初観賞した獅童は本紙のインタビューに応じ「外国の作品をやると、早く日本の人に見てもらいたいという思いが特に強い」と１１月１日に決定した日本公開を心待ちにした。

　「現場では（１つのシーンを）１０台のカメラで狙っていたりして、出来上がりがどうなるのと思って見た。映像から出てくる迫力はすごい」獅童は都内の試写室で観賞した直後、淡々と振り返った。目の前に飛び込んできた想像以上のスケールに驚いた。

　獅童はトニー・レオン（４６）らアジアのトップスターに交じり、超大作に出演。レオン演じる孫権軍の知将・周瑜に仕え、劉備軍とともに曹操軍に立ち向かう勇敢な武人・甘興を演じる。

　撮影は１年ほど前に約３か月間、日本と中国を行き来して臨んだ。馬上でヤリを操る場面や激しいワイヤアクションにも挑戦。極力、スタントマンを使わず危険なシーンにも自ら挑んだ。

　「初めはセリフの場面が中心と言われたけど、いきなり『明日からアクション』って。しかも監督と会ってからどんどんアクションシーンが増えて。ありがたいことだけど、最初から言ってくれよって（笑い）。しかもぶっつけで向こうは『得意でしょ』って。あんな壮絶なことを短期間でやったのは初めて」

　海外映画への出演は「硫黄島からの手紙」「ＳＰＩＲＩＴ」に続き３作目。海外志向が強いわけではなく、「むしろ日本でやらないといけないものがたくさんある」と語る。ウー監督との貴重な出会いに刺激を受けたようで「三国志もいわば中国の時代劇。日本もいろんな国の方に見ていただける時代劇を作るとか。役者が日本人で、外国の人に時代劇を撮ってもらうのもあり。時代も変わっていく。夢とか希望がわいてくる」と、歌舞伎の世界で育った「日本人」としての夢を思い描いた。

　アジア各国では大ヒットを記録しており、満を持しての日本公開。「ラブストーリーもあり、日本の今の人にも共感できるものになっている」と自信を見せた。

　◆中国では歴代Ｎｏ．１　○…中国などアジア６か国・地域では１０日に公開され、初日の新記録を連発した。中国では「トランスフォーマー」（０７年）を抜き、３９０万ドル（約４億２０００万円）で歴代新記録を樹立。台湾、韓国では「インディ・ジョーンズ／クリスタル・スカルの王国」を抜き、０８年度ＮＯ１となった。

参照元：スポーツ報知