藤間藤太郎情緒たっぷり「都風流」…舞踊華扇会

◆報知新聞社主催第５６回舞踊華扇会　２日目　１８日、東京・三宅坂の国立大劇場で行われた。この日は仙田容市樹の「家桜傾城姿」で幕開けし、中村虎治の常磐津「年増」など女流舞踊家も多く舞台を彩る中、１８番が披露された。

　夜の部は出演３０回を超える藤間藤太郎が「都風流」を披露。「秋と冬を表現して、時期的にもちょうどいい」という長唄は、四季の移り変わりや時々の風物が詩情豊かにつづられている人気の１曲。「粋になりすぎず、品がないといけない」と雪を降らせる演出も加えながら情緒たっぷりに踊った。

　また昼の部は、尾上菊早代の清元「柏の若葉」を上演。５世清元延寿太夫の継承を祝う御祝儀曲で「ちょっとふらふらしてしまった」といいながらも「楽しく踊れました」と満足げ。「呼吸を考えて出て行きました」という舞台は「すごく気持ちがよかったので、いつもより大きめに（足を）踏んでしまいました」と語っていた。

　また、開演前の表彰式では舞踊華扇会１０回出演の藤見華香、善乃千寿の２人に表彰状と記念品の盾が、小松崎和夫・報知新聞社代表取締役社長から贈られた。

　◆２日目の出演者
  【昼の部】仙田容市樹、坂東由紀之丞、猿若裕貴、松本錦皇敬、藤間藤勝、藤間勝乃、尾上菊早代、藤蔭文香、花柳衛彦、猿若清三郎、藤間友
  【夜の部】善乃千寿、坂東晃三洋、花柳瀧二、花柳紗世音、花柳三紗麗、花柳八代、２代目若柳吉駒、中村虎治、藤間藤太郎、七々扇花瑞王、七々扇瑞希、藤間仁章、藤間仁凰

参照元：スポーツ報知