ＫＲＥＶＡが１人８役

人気ヒップホップ歌手のＫＲＥＶＡ（３１）が２４日、東京・北の丸公園の日本武道館で全国ツアー「Ｋ―ｉｎｇ」の最終公演を行った。ボーカルだけでなく、ＤＪとして音楽機器を自ら操り、キーボードも弾くなど、ヒップホップでは前代未聞の「独り舞台」。約１万人のファンに新たな一面を披露した。

　「アンビリーバブルな職人芸、ラップオレ、ビートオレ…ドクターＫ！」と自称し、巨大なキッチンのように周りを音楽機器で囲んだ特設ステージを、縦横無尽に動き回る。スクラッチ（レコードをこする演奏法）をしながら同時にラップを披露したり、背後の映像も自分で操作。ラッパー、ＤＪほかエプロン姿で笑わせるなど“１人８役”を演じながら「ビコーズ」などアルバム「よろしくお願いします」の収録曲を中心に、全１５曲で魅了した。

　前日の同所の公演では、久保田利伸、スピッツの草野マサムネら大物ゲストが多数駆けつけたが、この日はあえて１人きりに挑戦。路上ライブ、アカペラなどの独り舞台は珍しくないが、ヒップホップ系ではボーカルのほかＤＪがいるのが普通。作詞はもちろん、作曲も自在にこなすＫＲＥＶＡの多才ぶりが発揮された形だ。

　「ドクターＫ」といえば天才医師が活躍するコミックが有名。この日のＫＲＥＶＡは伝説の名医も驚きの、メスさばきならぬ“音さばき”を見せていた。

参照元：スポーツ報知