「夜ヒット」の放送作家、塚田茂さん死去

「夜のヒットスタジオ」（フジテレビ系）など数々の人気テレビ番組を手掛けた放送作家の塚田茂さんが、脳梗塞（こうそく）のため、１２日に亡くなっていたことが１５日、分かった。８２歳だった。この日、都内で通夜が営まれ、遺族の意向で葬儀は密葬で行われるという。

　塚田さんは１９４５年に東宝に入社後、帝劇、日劇を経て５５年に放送作家デビュー。「シャボン玉ホリデー」（日テレ系）では、故・植木等さんら「クレージーキャッツ」や「ザ・ピーナッツ」を輩出。「８時だョ！全員集合」（ＴＢＳ系）は、最高視聴率５０・５％のお化け番組となり、故・いかりや長介さんら「ザ・ドリフターズ」人気を不動のものとした。

　６８年に始まった「夜のヒットスタジオ」は月曜・午後１０時からの放送だったが、初代司会の前田武彦（７９）、芳村真理（７３）のコンビが人気で「歌番組は遅くとも夜９時まで」という当時のジンクスを打破し、２２年間続く長寿番組に。同番組で前田に付けられた「どんどんクジラ」の愛称で、タレントとしても活躍した。

　多いときは週１５本近くの番組を抱え、ＮＨＫ紅白歌合戦の構成などでも活躍したが、９０年代に入り番組制作の一線から引退。「横浜・八景島シーパラダイス」で女性グループのプロデュースなどを行っていた。

　◆塚田　茂（つかだ・しげる）１９２６年３月９日、東京都出身。４５年に東宝株式会社入社、５３年に演出家として独立し、日劇中心にショーを手掛ける。５５年にＮＨＫ「ガラクタ協奏曲」で放送作家デビュー。５９年にフジテレビが開局し、放送作家として本格的に進出。６８年から同局の「夜のヒットスタジオ」を手掛けた。７０年代に作家グループ「スタッフ東京」を主宰。血液型Ｂ。

参照元：スポーツ報知