佳乃「感動」…ブラインドネスに満員２０００人総立ち

【カンヌ（フランス）１４日】交際が伝えられる俳優の伊勢谷友介（３１）と木村佳乃（３２）が出演した映画「ブラインドネス」（フェルナンド・メイレレス監督、日本公開１１月）がメーン会場でオープニング上映された。審査員長を務める米俳優ショーン・ペン（４７）ら審査員８人も観賞。上映後はショーンら２０００人が約５分間のスタンディングオベーションでたたえた。

　満員の２０００人が総立ちになった。

　拍手と「ブラボー」の歓声が続く。伊勢谷は米女優ジュリアン・ムーア（４７）と抱き合い、フェルナンド監督に投げキスするなど興奮状態。木村は「フェルナンド（監督）の顔がうれしさと興奮で上気していて、それを見て感動してしまいました」と声を弾ませた。

　日本人がかかわる映画のオープニング上映は１９９０年の故・黒澤明監督「夢」以来１８年ぶり。最高賞パルムドールを競うコンペ作品で、スタンディングオベーションの長さは受賞に大きく影響する。昨年最高賞に次ぐグランプリ（審査員特別大賞）を受賞した河瀬直美監督「殯（もがり）の森」も拍手は５分。ショーンや米女優ナタリー・ポートマン（２６）ら審査員８人へ好アピールになった。

　原因不明の病で失明した患者たちが、隔離施設で人間の本性をあらわにする物語。伊勢谷と木村は主役ではないが重要な役どころ。最初に発病するのが伊勢谷で、感染した木村と施設の中で夫婦のきずなを取り戻す。監督と同じブラジル人の観客は「日本人の夫婦が素晴らしく涙が出た」とたたえた。

　木村は昼の公式会見での白い和服から一転、花模様の黒い振り袖に金色の帯。会見では伊勢谷と仲むつまじい様子だったが、レッドカーペットではガエル・ガルシア・ベルナル（２９）と腕を絡ませ歩いた。レッドカーペット初体験の木村が「何にも覚えてない」と言えば、０１年以来２度目の伊勢谷も「笑うのはあきらめてました」と緊張した様子。上映後はそろってパーティーに出席した。

　伊勢谷は１７日に帰国予定。木村は声優を務めた米アニメ「カンフー・パンダ」の公式上映（日本時間１６日）と主演作「おろち」のマーケット上映（同）が控えている。

参照元：スポーツ報知