浅野に敢闘賞、落石事故乗り越え「劔岳―」撮影終了

邦画界を代表するカメラマン・木村大作氏（６８）の初監督映画「劔岳（つるぎだけ）　点の記」が２５日、約１年半の長期撮影を終え、富山・立山町でクランクアップした。

　同作は日露戦争直後、未踏とされた北アルプスの劔岳山頂に三角点を埋設する測量官の人間ドラマで、昨年４月から延べ２００日に及ぶ撮影が行われてきた。標高２８００メートルにも及ぶ危険な場所での撮影に、６月１９日には録音スタッフが落石に巻き込まれる事故も起こり、約１０日間の撮影中断を余儀なくされた。木村監督は「この過酷でつらい現場で本当によくやってくれた」と感謝。キャストやスタッフに胴上げされ、撮影を締めくくった。

　主演の浅野忠信（３４）は「劔岳に初登頂したときの感激は生涯忘れられない」と感慨深げ。浅野とともにダブル主演を務める香川照之（４２）も「ただひたすら山を歩いて一緒に登ってきたメンバーと苦楽をともにしてきた。映画を撮ってきたという意識じゃない感覚」と、貴重な体験になったようだ。

　事故に巻き込まれたスタッフは順調に回復。映画は１２月末に完成し、来年初夏公開を目指す。

参照元：スポーツ報知