長渕文音、主演女優賞で戻ってきたい…報知映画賞 表彰式

◆第３３回報知映画賞・新人賞　第３３回報知映画賞の表彰式が１７日、東京・港区のザ・プリンス　パークタワー東京で行われた。新人賞に輝いたシンガー・ソングライターの長渕剛（５２）と元女優の志穂美悦子さん（５３）の長女・長渕文音（２０）も紫色のドレスで登場し、盛大な表彰式となった。

　長渕文音は主演女優賞の表彰を受ける小泉をじっと見つめていた。「私は報知新聞に最初に賞を頂いた。いつか主演女優賞としてここに戻ってきたい」女優デビュー作で新人賞を射止めた文音が、新たな目標を口にした。

　表彰式の前夜は緊張から３時間の睡眠。受賞スピーチでは一度だけ言葉に詰まった。「人生で一番の緊張。言いたいことを忘れちゃって」。緊張だけではない。控室で樹木にあいさつしたとき、テレビで文音を見たという樹木の娘で女優の内田也哉子（３２）が「すごくいいね」と語ったことを伝えられた。樹木に「私の娘と同じ（２世女優）で大変だけど、頑張ってね」と言われ、文音は感激しきり。

　「人間が持っている本質、喜怒哀楽を表現できる女優になりたい。一歩ずつ、確実に演じていきたいです」と文音。花束を渡した佐々部清監督は「ラストシーンを撮り終えたとき、女優の顔になった。（受賞の）ご褒美をもらえると確信した」とたたえた。

　文音の両親はこれまで、独り立ちした娘を静かに見守ってきた。１９８８年、文音の誕生の喜びを「ＮＥＶＥＲ　ＣＨＡＮＧＥ」で歌った長渕剛は晴れ姿を見るため仕事を調整したが、かなわなかった。志穂美悦子さんは会場に駆けつけたが「今回は娘が主役」として壇に上がることはなかった。

　元女優の悦子さんにとって、報知映画賞はあこがれだったという。先月下旬、外出先で新人賞の知らせを聞き、うれしさのあまり駐車中の車から外に飛び出しジャンプした。自分の夢を娘がかなえてくれるとは想像もしていなかった。「文音にとって力強い第一歩になりました。人間の痛みを演じられる女優になってほしい」さらなる飛躍を期待し、エールを送った。

　◆長渕　文音（ながぶち・あやね）１９８８年３月１７日、東京都生まれ。２０歳。４歳で牧阿佐美バレエ団付属橘バレエ学校に入学しバレリーナを目指すが、けがのため中学３年で断念。高３で演技のワークショップに参加し女優を目指す。中２からインターナショナルスクール、高校も英語コース。昨春、明治学院大学国際学部に進学。身長１６３センチ、血液型Ａ。

　◆三本木農業高校、馬術部　馬術部員の香苗（文音）は、顧問の古賀（柳葉敏郎）から気の強さを買われ、視力を失いかけた馬タカラコスモスの世話をしている。が、心を開かないこの馬に香苗は手を焼く。実話で撮影は実際に青森・三農高で行われた。佐々部清監督。

参照元：スポーツ報知