Ｋｉｒｏｒｏ １１年目の帰路…２人の原点の地から再始動

出産、育児のため２００５年９月から活動停止していた玉城千春（３０）と金城綾乃（３０）のデュオ・Ｋｉｒｏｒｏが、デビュー１０周年を迎えた２１日、母校の沖縄・読谷（よみたん）高校で２年４か月ぶりの再始動コンサートを行った。在学中に２人で曲を作り、歌い始めたという原点の地で１２曲を披露。「後輩からパワーをもらいました」と笑顔を見せ、３月から予定されているコンサート（３公演）で新曲を披露することを宣言した。

　体育館に立つと、思い出がよみがえった。文化祭などでセーラー服姿で歌ったステージ。「ピアノの傷も見覚えがある。今日弾いたのと同じかな」金城は懐かしそうに振り返った。

　同じクラスになった高２から歌い始めた２人。玉城が作詞・作曲し、金城がアレンジした２人の初めての曲「僕らはヒーロー」。ソフトボール部の先輩に贈った「すてきだね」。「私たちの時代を後輩に知ってほしい」（玉城）と、この日は在学中の曲を盛り込んだ。

　ともに０５年に結婚。金城が同１１月に長女を出産し、玉城は０６年２月に長男、０７年９月に長女が誕生。育児のため０５年９月の全国ツアー最終公演（沖縄）を最後にデュオとしての活動を休止していたが、昨年１２月１９日の金城のソロ公演に玉城が飛び入りし、デビュー１０周年記念日の再始動を発表した。

　１９９６年に卒業した２人が母校で歌うのは、２０００年に新築された体育館の落成式以来２度目のこと。生徒会長の音頭で、全生徒９５８人が“１０歳”を祝う「ハッピーバースデー」を合唱。金城は「歌ってくれるところが読高の良さ。表現するのが大好きで、私たちのころと変わらない」と感激した。

　「綾乃のピアノで歌うことが楽しみだった。２人そろってＫｉｒｏｒｏなんだな」と玉城が言えば、金城も「千春の歌声に感動した。また一緒にできてうれしい」と感慨深げ。

　３月２１、２２日に東京・浜離宮ホール、４月５日に沖縄・鳳ホールでコンサートを行う。沖縄在住の玉城と、神奈川に住む金城。頻繁に会えないが「お互いに曲を見せ合いながら、これから新曲を作ります。次のコンサートでは絶対に披露したい」と声をそろえた。

　◆ライブ後「進路相談」　２人はライブ後、教室で生徒１３人と交流会を行った。「１０周年の感想は」などの質問に加え、「将来をどう決めたのか」などの進路相談も。「夢を持つことは大切。あきらめないで信じた道を行くだけだよ」などと約１時間、丁寧に答えていた。

参照元：スポーツ報知